火災保険の申請に必要な書類

火災保険の申請には以下の書類が必要です。
火災保険を申請するには、各保険会社が用意している保険金の請求書が必要です。下記の4つの項目を記入します。
- ご請求日
- 保険金請求者情報
- 他社との契約状況
- 保険金振込口座情報
請求書は、火災保険の申請対象となる事故が起こったことを保険会社に連絡すると、郵送してもらえます。
なかには各社公式ホームページよりダウンロードする場合や、問い合わせフォームに直接情報を入力して申請する場合もあります。
請求の入手方法は保険会社によって様々なので、まずは各社の公式ホームページを確認してみてください。
事故内容を説明する書類です。
保険金支給額を決定する上で重要です。
事故内容を極力詳細に記入して、提出しなくてはいけません
火災保険を申請する際には、建物や家具の被害状況がよく分かる写真を同封する必要があります。
被害状況が分かる写真のことを「罹災写真」と言います。
罹災写真として提出が必要な写真は、以下の3種類です。
- 表札や建物名を写した居住場所が分かる写真
- 被害を受けた建物・家財の全体写真
- 損壊箇所の写真
修理の見積書は、火災保険を請求する上でとても重要な書類です。
修理会社に依頼した見積書は、写真と同じく保険金の支払い金額を決定する要素となります。
写真と見積書を照らし合わせて損害の妥当性が認められない場合には、受け取れる保険金額が減額されてしまうこともあるのです。
- 破損がどこなのかがはっきりしている
- 破損箇所に施す予定の工事内容が明確
- 工事に使う資材の規格や単価、寸法や数が記載されている
詳細な損害状況を証明するために、損害明細書の提出が必要です。
損害明細書とは、リフォーム業者が作成した事故内容報告書です。
リフォーム業者から見た「損害状況」「損害原因」が詳細に記載されています。
プロが確認しているため、事故内容報告書よりも損害明細書は重要な書類です。
リフォーム業者に見積もりを依頼すれば、修理見積書と一緒に発行されます。
火災保険の申請には、建物登記簿謄本や住民票などの公的書類が必要なケースがあります。
火災保険は、建物の所有者しか保険を掛けられない決まりになっています。
「建物の所有者」と「保険金請求者」の氏名が一致しているのか確認するために、建物登記簿謄本の提出が義務付けられています。
ただし、「保険金請求額500万円以上」でなければ、建物登記簿謄本の提出を求めない保険会社もあります。
建物登記簿謄本が必要なのは、火災保険の適用対象が建物かつ請求額が高額な場合です。
特に全壊や全焼の場合には、建物の所在地を確認するために必要となるケースがほとんどです。
建物登記簿謄本は法務局やその出張所、オンライン手続きで入手することが可能です。

条件によって提出義務が発生する5つの必要書類
保険金請求者と異なる人が保険金請求をする場合、委任状が必要となります。
保険会社ごとに委任状が用意されているため、第三者に保険金請求を依頼する際は、保険金請求書と一緒に委任状も郵送してもらいましょう。
下記の2つの条件を満たした場合に法人代表者資格証明書の提出が必要です。
1.保険金請求者が法人
2.保険金請求額が1,000万円以上
なお、法人代表者資格証明書の代わりに商業登記簿謄本を提出しても問題ないです。
保険金請求額が1,000万円以上の場合、保険金請求者の印鑑証明書が必要です。
なお、印鑑証明書を提出する際は、保険金請求書の押印を印鑑証明書と同じ押印にしなくてはいけません。
「地震」「火事」「津波」といった災害による損害の保険金を請求する際は、罹災証明書が必要になることがあります。
罹災証明書とは、罹災状況が詳細に記載されている書類です。
災害による損害を証明するために提出が義務付けられています。
罹災証明書は、火災による被害の場合は管轄の消防署に、自然災害による被害の場合は自治体にて発行可能です。
罹災証明は担当者が建物の調査を行い、被害の程度によってランクが認定されます。(詳細記事)
被害の程度のランクは、以下の通りです。
被害の程度 | 損害の割合 |
全壊 | 50%以上 |
大規模半壊 | 40%以上50%未満 |
中規模半壊 | 30%以上40%未満 |
半壊 | 20%以上30%未満 |
準半壊 | 10%以上20%未満 |
一部損壊 | 10%未満 |
火災保険の保険金が銀行の質権に設定されている場合、保険金直接支払指図書が必要です。
保険金直接支払指図書とは、「保険金を支払っても良い」という銀行からの許可証です。
銀行の担当者に依頼をすれば発行されます。
※信用状況に不備があった場合、保険金直接支払指図書が発行されない可能性があります。
火災保険の申請時には、なぜ修理の見積書を提出する必要があるのでしょうか。
火災保険は自然災害や火災で受けた被害を、補償するための保険です。
修理の見積書は、被害額を把握して支払う保険金額を決めるために使われます。
契約では「どんな時にいくら保険金額を支払うか」が決められているだけなので、受け取った金額を何に使うかはあなたの自由です。
受け取った保険金を修理以外のことに使ったからといって、詐欺罪に問われることはありません。
(三井住友海上、損保ジャパンの必要書類について)