車の故障は、突然発生して困るものです。その中でも、バッテリーのトラブルは、特に厄介です。なぜなら、バッテリーが故障すると、エンジンがかからなくなってしまうからです。
バッテリーのトラブルには、いくつかの原因があります。例えば、充電不足、経年劣化、短絡などです。これらの原因を理解しておけば、バッテリーのトラブルを未然に防ぐことができます。
そこで今回は、バッテリーの知識を身につけて、車の故障を防ぐ方法をご紹介します。
バッテリーとオルタネーターの共生関係
バッテリーとオルタネーターは、車の電気システムを支える2大装置です。バッテリーは、エンジンを始動させるために必要な電力を蓄える役割を担っています。一方、オルタネーターは、エンジンを動かすことによって発電し、バッテリーの充電と車内の電力供給を担っています。
バッテリーとオルタネーターは、車の電気システムにおいて、お互いに補完し合う関係にあります。エンジンを始動させるためには、バッテリーの電力が必要です。しかし、エンジンが始動してしまえば、オルタネーターが発電し始め、バッテリーの電力を補充してくれます。また、エンジンが回っている間、車内の電力はオルタネーターで賄われます。
では、バッテリーはいつ電気を供給するのでしょうか。それは、エンジンが始動していない時や、オルタネーターが十分に発電できない時です。エンジンが始動していない間や回転数が低い間は、オルタネーターの発電量が不足するため、バッテリーの電力が使われます。
このように、バッテリーとオルタネーターは、車の電気システムにおいて、常に密接に連携しています。バッテリーは、エンジン始動時の電力供給と、オルタネーターの故障時におけるバックアップの役割を担っています。一方、オルタネーターは、バッテリーの充電と車内の電力供給を担っています。
この2つの装置が正常に機能していれば、車は快適に走行することができます。しかし、どちらかが故障すると、車の電気システムが正常に機能しなくなり、車のトラブルにつながる可能性があります。
バッテリー劣化は燃費の“影の敵”
車の燃費を左右する要素は、走行距離や車種、運転方法など、さまざまなものがあります。しかし、意外と知られていないのが、バッテリーの劣化による燃費低下です。
バッテリーは、エンジン始動や電装系の動作に必要な電力を蓄える役割を担っています。しかし、バッテリーは経年劣化によって性能が低下していきます。劣化すると、電圧や充電受入性能が低下し、エンジン始動や電装系の動作に必要な電力を十分に供給できなくなるのです。
オルタネーターは、エンジンの回転によって発電し、バッテリーの充電と車内の電力供給を行っています。しかし、バッテリーの劣化によって充電量が不足すると、オルタネーターは常に高出力で発電し続けなければなりません。
その結果、エンジンに無駄な負荷がかかり、燃費が低下してしまうのです。また、バッテリーの充電受入性能が低下すると、オルタネーターがまだ充電が終わっていないと判断し、無駄に発電を行い続けます。
このように、バッテリーの劣化は燃費の低下を招く原因となります。そのため、定期的にバッテリーの点検を行い、劣化が見られたら早めに交換することが大切です。
また、最近では、バッテリーの性能を高めるグッズも登場しています。これらのグッズを利用することで、バッテリーの劣化を抑制し、燃費向上につなげることができます。
バッテリー劣化による影響はその他にも多くある!
バッテリー劣化による影響は燃費低下だけではありません。以下のようなトラブルも関係してきます。
エンジンがかかりにくい?バッテリートラブルの可能性も
エンジンを始動させるためには、バッテリーの電気が必要です。バッテリーの電圧が低下すると、セルモーターが十分に回転できず、エンジンがかかりにくい状態になります。
バッテリーの電圧が低下する原因は、以下のとおりです。
- バッテリーの寿命が来ている
- バッテリーが放電している
- オルタネーターの故障
バッテリーが放電する原因としては、以下のようなものが挙げられます。
- ライトやオーディオなどの電装品を長時間使用する
- エンジンを長期間使用しない
- バッテリーの端子が緩んでいる
オルタネーターの故障によっても、バッテリーの電圧が低下することがあります。オルタネーターは、エンジンの回転によって発電し、バッテリーの充電と車内の電力供給を行っています。オルタネーターの故障により、バッテリーの充電ができなくなり、電圧が低下します。
エンジンがかかりにくい場合は、まずはバッテリーの電圧を測定しましょう。電圧が12Vを下回っている場合は、バッテリーの交換や充電が必要です。
また、バッテリーの端子が緩んでいる場合は、端子を締め直すことで症状が改善する場合があります。
それでもエンジンがかからない場合は、オルタネーターの故障を疑い、修理や交換を検討しましょう。
ヘッドライトの暗さは、バッテリートラブルのサイン?
夜間走行時に、ヘッドライトの明るさが暗く感じられたら、バッテリートラブルの可能性があります。
ヘッドライトは、エンジン始動や電装系の動作に必要な電力を蓄えているバッテリーから電力を供給されています。しかし、バッテリーの電圧が低下すると、ヘッドライトに十分な電力が供給できなくなり、明るさが暗くなってしまうのです。
バッテリーの負担を減らそう
バッテリーのトラブルの原因のひとつに、電気使用量過多が挙げられます。車には、ヘッドライトやブレーキランプ、エアコンやカーステレオなど、さまざまな電装品が搭載されています。これらの電装品は、エンジンの回転数が高いときはオルタネーターによって十分に充電されるものの、減速時や停車中は充電量が減少します。
このとき、電装品への電力供給を賄うために、バッテリーの電力が使われます。しかし、バッテリーは走行中に充電する必要があるため、電装品への電力供給を続けると、バッテリーの電圧が低下してしまいます。
バッテリーの電圧が低下すると、エンジン始動や電装品への電力供給に支障をきたし、バッテリートラブルを引き起こす可能性があります。
そのため、バッテリーの負担を減らすためには、電装品の使用を控えることが大切です。以下に、電装品の使用を控える具体的な方法をご紹介します。
- ヘッドライトやブレーキランプは、必要最低限の明るさで使用する
- エアコンは、必要最低限の温度で使用する
- カーステレオは、ボリュームを下げる
また、エンジンを長時間使用しない場合は、電装品を完全にオフにしておきましょう。
バッテリートラブルは、突然発生して困るものです。日頃から電装品の使用を控え、バッテリーの負担を減らすことで、トラブルの予防に努めましょう。
バッテリーの充電不足に注意
バッテリーは、エンジン始動や電装品への電力供給に欠かせないものです。しかし、バッテリーは使用していなくても、待機電力として少しずつ放電しています。
走行中は、オルタネーターによってバッテリーが充電されますが、車を長期間使用しないと、放電だけが行われてしまい、バッテリーの電圧が低下します。
バッテリーの電圧が低下すると、エンジン始動や電装品への電力供給に支障をきたし、バッテリートラブルを引き起こす可能性があります。
バッテリートラブルを防ぐためには、定期的に車に乗って、バッテリーを充電することが大切です。
また、車に乗らないときは、電装品をオフにしたり、バッテリーの端子を外したりすることで、バッテリーの放電を抑えることができます。